2002年12月28日
| SFが読みたくなって
| あさ |
| マイクル・クライトンの「スフィア」上・下巻を買ってきました。
けど相変わらず、クライトンの本はSFではなくただのノベルズに分類されている。 クライトンのSF分類は「アンドロメダ病原体」だけだ。 少なくともハヤカワ文庫では。
ダスティン・ホフマン、シャロン・ストーン主演で1998年に映画化されたもので、太平洋の海底300mに沈んだ宇宙船から発見された、 異星人のものと思われる不思議な球体(スフィア)が巻き起こす、心理学的潜在意識による顕在化現象の恐怖を扱ったストーリーで、 確かに物理的に説明のつかない現象が出てきちゃうので、SFと呼ぶにはふさわしくないかもしれない。
まあ、元々このヒトはミステリでデビューして、SFからサスペンスからノンフィクションから、あらゆる種類の本を書いてるらしいので、分類が難しいのだろう。
でもとにかく、面白く読めたので良しとしよう。 映画も見たことないから、ストーリー知らんかったし。
でも「ジュラシックパーク」と比べると、緊迫感はいまいちかなあ。 爆薬は存在意義が良く分からんし。
けど最後の、みんなで球体の存在を忘れてしまおうと、球体からもらった顕在化現象によって自分の記憶の一部を書き換えたあとの話は、 なんか昔読んだ星新一のSFに出てくる、F博士が作った物忘れ薬かなんか飲んだ主人公の心理に似てたなあ。
星新一の短編は、「読んだあとから湧き出てくる恐怖感」みたいのがあって、すごい面白いんだ。 何冊も読んでると、展開が似てるからだんだん飽きてくるけど。 | | | |
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