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  2018年 8月23日 
GeForce RTXシリーズ発表!
  ゆうがた


さて。
そもそも、新世代グラフィックカードの登場に一喜一憂したのは遥か昔、GeForce4Ti4600とかの時代(2002年)でしたが、
その後長らくハイエンドグラフィックに興味(というか用途(というか回すお金))がなくなり、2013年にGTX670を買うまではメイン機がMacBookという状態(一応これもGeForce9400M積んでたが)だったのですが、結局すぐに当時のハイエンドクラス、GTX980を買う羽目になったのが3年前のことです。

まあそれもこれも、GP4以降のレースゲーム(rFactor、Assetto Corsa)のためでしたが、2016年4月に届いたOculus RiftによるVR表示のために、GTX980でも厳しい状態が続いていて、
さすがに、ほどなく登場した新型GeForce GTX1080に買い換えるほどは余裕がなく、次の世代がいつになるのかを気にしていたところ、8/21に発表されました。

今回は新世代登場初回から、ハイエンドとなる「Ti」付きが出るようです。
GeForce RTX2080Ti登場。
つい数日前に、同じNVIDIAから発表されたサーバ向けGPU「Quadro」シリーズが、GTXではなく「RTX」という名称となり、リアルタイムレイトレーシング専用コアを実装というニュースがあり、
GeForceも同じくRTXとなったため、もちろんこちらもリアルタイムレイトレーシングコア実装とのこと。
そしてなんと、発表会でも紹介された、9/12発売予定の「Assetto Corsa Competizione(長いので以後ACCと略)」がそのリアルタイムレイトレーシング(長いので以後RTと略)に対応!
ACCは前回のエントリ通り、購入予定にしているAssetto Corsaの続編ですが、これがRTに対応するならもうRTX2080Tiも買うしか!?

そもそも「レイトレーシング」というのは、3DCGレンダリングをやったことがあれば知っていると思うのですが、ポリゴンモデルのシェーディング技法の一種です。
現実世界でも、光源がないと物を見ることが出来ませんが、光源が1点の場合(例えば太陽のみ)、周りからの反射が一切ない世界(例えば宇宙空間)では影になる部分には光が当たらないので真っ暗になります。
ところが、地球上ではそうはなりません。光源が太陽しかなくても、影になる部分にも光が当たり、暗闇とはなっていません。
これはそもそも大気の分子が光を乱反射していることもありますが、対象物の周りにある地面やビルやその他のオブジェクトに当たった光が散乱し、影部分にも届くからです。
で、この光の散乱を実際に計算し、3DCGレンダリングに生かそうというのが「レイトレーシング」です。

しかしながら光源が例え1点だけでも、そこから発した360度全方向の光が向かう先をトレースし、物体に当たったらその反射角度と光の減衰値を計算し、次の物体に当たったらまた同じ計算をし…
というのがどれほどプロセッサパワーを食うかは想像できると思いますが、それ故に「リアルタイム」どころか静止画のプレレンダリングですら1画面に何時間もかかるのが当たり前で、
3DCGの世界では非常に重い処理というのが常識でした。
もちろん、レイトレーシングを使えば現実世界と同じ光源処理のため、非常にリアルな、実写と見紛うほどの映像が作れるため、今どきのフルCG映画では当たり前に使用されているし、
実写映画でもそこかしこにCGが混在しているのがフツーの時代だけに、それらの映像を作り出すには超高価なレンダリングサーバを並列動作させて、何週間もかけて2時間分のCGが出来る、
というのが最近の時代です。

で、そんなクソ重い処理を民生機でリアルタイム描画出来る性能があるはずもなく、これまでのゲームはRTを使わず、代替手法(例えば光源が1つの世界でも、影部分に光が当たるよう別の光源を配置したりとか)でなんとかリアルに見せようとしていた訳ですが、やはり擬似RT手法では実写には見えないのは当たり前でした。
それがついにというか、マイクロソフトがDirectX12でRTに対応することになり、それをハード的に実行可能にしたGPUがQuadro、GeForceのRTXシリーズという訳です。

これは初代GeForce256が登場した時と同じくらいの衝撃です。
もちろん、今何千万もするレンダリングサーバシステムがプレレンダリングしているCG映像が、民生機のGPUでリアルタイムに出来るようになった、なんて訳はなく、
トレースできるレイ(光線)の本数に制限があるので、これで実現できるゲーム映像もおそらくまだまだ実写には程遠い状態には違いないのですが、
RTがゲームに取り込まれたという事実が、非常に意味のあることだと思います。
今後、GPUの性能がもっともっと上がれば、ホントにリアルな(実写に近い)映像のゲームもいずれ出てくるに違いないという楽しみが現実味を帯びたという意味で。
予想するに、あと10〜15年くらいでそんな世界が当たり前になっていたらいいですな!

さて、輝かしい未来の話題はこんなもんで、現実を知ったら落ち込みます。
いや、技術的な話は輝かしいのですが、価格が…
GeForce4Ti4600は、当時のハイエンドですが4万円弱でしたが、GTX980は6万円強、GTX1080Tiは9万円弱でしたがその後、仮想通貨のマイニング需要で高騰し、つい最近まで12万円くらいしていました。
そして今回のハイエンドRTX2080Tiが、リファレンス価格で1199ドルとのこと。
GTX1080Tiのリファレンス価格が699ドルで9万弱ですから、1199ドルなら15万以上いきそう…
15万出したら以前はハイエンドPCが買えたのに、これからはGPU1枚しか買えなくなるのか…
 
 

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