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  2014年10月 6日 
【モタスポ】またも問われる安全性
  まよなか
昨日、10月5日(日)鈴鹿サーキットでの2014年F1日本GP。
悲劇的な事態がついに発生してしまった。

台風による天候の乱れもあり雨天レースとなっていた43周目のダンロップカーブ出口でそれは起こった。
42周目に同じカーブで、ザウバーのエイドリアン・スーティルがスピンを喫し、タイヤバリアにクラッシュした。

よくある何でもないクラッシュで、迅速な鈴鹿のマーシャルはすぐにクレーンでザウバーマシンを釣り上げ、コース外に撤去しようとした。
ところがそのわずか2分後、まったく同じ箇所でコントロールを失ったマルシャのジュール・ビアンキのマシンが、あまりにも不幸なことにそのクレーン車に突っ込んでしまったのだ。

クレーン車の後部に左サイドから激突したマルシャのマシンは、エンジンカバーやサイドポッドはおろか、何があっても破壊されないはずのロールオーバーバーすらも根こそぎもぎ取られ、車体の半分がクレーン車の下に潜り込んだ。
とんでもない事態である。
ドライバーが重篤な状況であるのは想像に難くなく、頭部を負傷し意識不明となったビアンキは、即刻救急病院に運ばれた。
グランプリシーンでは二度と見たくなかった事態が、アイルトン・セナ、ローランド・ラッツェンバーガーの事故から20年を経て繰り返されてしまった。

あまつさえ、グランプリレース中ではなかったが、スキーの事故で重体となったミハエル・シューマッハーや、同じマルシャチームのオフシーズンテストで、今回の事故と似た状況でトラックの下に潜り込み頭部を負傷したマリア・デ・ビロタ、F1のオフシーズンにラリーをドライブしていて大怪我を負ったロベルト・クビサなど、最近深刻な事故が多発していて、コントロールされていなかったりそのレベルが低い状況での負傷という事態を憂慮していたところに、最高レベルにコントロールされているはずのグランプリで、同じような深刻な事故が、しかも鈴鹿で起こってしまったのである。

1994年5月のセナの事故前のオフシーズン、とあるF1雑誌にある特集が載っていた。

「F1グランプリ特集」1994年3月号の「CHALLENGE FOR SAFETY」は、F1グランプリが始まった1950年代から、1980年代までに起こった死亡事故を検証した記事である。
初期のモータースポーツでは全く考慮されなかったドライバーの安全性について、数々の安全装備で年々それが高められたことを伝えている。

1994年といえばちょうど、前年まで各チームがしのぎを削っていたハイテク装備がことごとく禁止された年である。
2年連続でチャンピオンとなったウィリアムズ・ルノーを牽引したアクティブ・サスペンションやライドハイトコントロール、マクラーレンが得意としたフルオートマティックギアボックスやフライバイ・ワイヤシステム、トラクションコントロールなどのコンピュータを駆使したあらゆるシステムのほとんどが搭載できなくなった。
これにより、同年のF1マシンはドライブが難しくなるだろうと予想されており、それが重大な事故につながらないかとオフシーズンから懸念されていた。

おそらくこの雑誌の特集はそういう時代背景からの不安を表したものだったのではないだろうか。
1982年ベルギーGPのジル・ビルヌーブ、カナダGPのリカルド・パレッティ以降、グランプリウィーク中のドライバーの死亡事故は起こっておらず、F1マシンは安全になった!と皆が思っていた頃で、ハイテクを封じられたF1マシンが安全性をも損なったわけではない、と自ら言い聞かせるかのように。

ところがこの記事が書かれたわずか2ヶ月後、サンマリノGPが開かれたイタリア・イモラサーキットで、2人のドライバーがレースウィークの死亡事故に巻き込まれたのだ。
自分としても、モータースポーツに興味を持った89年以降そのような深刻な事故は記憶になく、衝撃的だったことは覚えている。
思わず、セナの事故に関する新聞記事の切り抜きを、今も保存しているくらいだ。

F1の安全神話はもろくも崩れ、その後急激に安全性能を高めるルール改正が行われた。
そしてこの20年、レースウィークのドライバー死亡事故は起こらなかった。(もちろん飽くまでF1での話であり、他のカテゴリーでは近年も死亡事故は起こっている)
果たしてこれが驕りだったのか、偶然の不幸か。

鈴鹿サーキットは、F1ドライバーに限らずあらゆるドライバーがチャレンジングで好きなサーキットだ、と言い切る伝統のコース。
近年の安全性重視なサーキットにはない、高速コーナーがたくさんあり、そこに飛び込むスピードを如何に殺さないかが、ラップタイムを縮めることになる。
しかしそれは同時に、ほんのわずかなコーナーリングのミスで、幅の狭いコースを簡単に飛び出してしまい、あまつさえランオフエリアも狭いため、すぐにタイヤバリアに達しクラッシュしてしまうことになる。
が、そのスリルを好むドライバーも多いため、先のような発言につながっていく。

レーシングドライバーというのは、本来そういうものなのだ。
危険を顧みず、スリリングなコースに自ら飛び込んでいき、それを見事クリアして勝利をつかむ、それこそがレースの醍醐味、モータースポーツなのだ。
完全に安全で、100%事故が起こることもないコースなど、あり得ないとしてもそれはすでにレーシングではない。

近年のサーキットはランオフエリアが広大な上にグラベルではなく舗装されており、コースとの間に縁石やホワイトラインがないと、そこがコースなのかコース外なのか分からない始末。

こんな状態だから当然のように、ランオフエリアを走行してタイムを稼いだり他車をオーバーテイクするドライバーが相次ぎ、「ホワイトラインをまたいでのオーバーテイクは禁止、やむを得ずまたいだとしても、車体の50%以上を超えてはならない」などの事細かな小学生並のルールが出来る始末。
何故にそんなルールを作ってまでランオフエリアを舗装するのかと言えば、高速走行時にコントロールを失った場合、グラベルやサンドトラップではマシンがバウンドして減速されず余計に危険である、とのこと。
舗装されていればブレーキを掛ければ減速でき、すぐにコースに戻れる。それは確かである。
しかしそれがために、最近のレースドライバーはちょっとしたブレーキングミスを恐れなくなり、簡単にコースオフするようになった。
そしてほとんどタイムロスなくコースに復帰し、何度も何度も同じ場所でコースアウトする。まるで素人のレースゲームだ。

それに、舗装されていれば安全というのは、実は4輪車だけである。
バイクレースでは、曲がり損ねてマシンとともに滑った場合、グラベルやサンドトラップのほうが確実に減速できる。
近年作られたF1サーキットは、4輪車のみを前提としているためランオフエリアを舗装するが、鈴鹿は2輪レースも行われるため、グラベルが残っている。

確かに鈴鹿サーキットは、現代の基準で見るとリスクの大きいサーキットではあるが、それを望む声も多くあるのだ。
それだけ、安全性重視のサーキットが面白みがないという意味でもある。
現代基準の安全性だけで言えば、ベルギーのスパ・フランコルシャンやかのモナコなど危険極まりなく、レースなど出来る状況ではない。
それが未だにグランプリに残されているのは、ひとえに伝統も重視されているからだ。

安全性をないがしろにしていいと言っているわけではないが、それ一辺倒ではモータースポーツとしての醍醐味も失われる。
それを相殺しないよううまくトレードオフして、スリリングで安全なレースを目指して欲しいのだ。

ただ、今回のビアンキの事故はそれだけが問題ではない。
もちろん、スーティルがクラッシュしたそのエリアには最大限の減速を意味するイエローフラッグがダブルで振られており、それが守られない速度で走行していたことも事実だが、そもそも完全にコントロールすべきコース内にクレーン車がいたことで、その事故が重篤なものになってしまったことだ。

以前からレース中の撤去作業に使われるクレーン車などの重機に、他のマシンが突っ込むような事故が起こらないか気になっていた。
まさか実際に起こるとは思っていなかったが。
クレーン車の周りにバリアをつけようとか、そもそももっと大きいクレーンをバリアの外から出して、コース内に入らないようにしようとか、いろいろ意見はあるが、それだけではすべてを賄うことが出来ないか、現実的ではないのだろう。
逆に迅速に片付けようとしたクレーン車に当たったのだから、スーティルのマシンをもう少し放っておけば良かったなどという意見もあるが、放置されたマシンに激突するリスクが増すだけで問題の解決にならない。

何にしてもビアンキの回復の報告が早く出ることを切に願うが、これで伝統の鈴鹿が締め出されたりすることも大変悲しい事態だ。
 
 
-No.741-にコメント

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