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  2022年 4月 2日 
【DTM】ようやく理解し始めた【DAW】
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前エントリでもちらっと話したとおり、最近そのような作業にハマっています。
そもそもですよ、このブログでは珍しくあまり触れてなかったけど、3年半前に電子ドラムを買ってたんですよ。

Alesis Nitro Mesh Kit

AlesisのNitroってヤツです。ベースキットがAmazonで45000円。安い。
はるか昔(C-C-Bが六角形のヤツを叩いてた頃)から電子ドラムは憧れでしたが、一般に出回るようになった頃のYAMAHAやRolandのは15〜20万円からスタートでおいそれと手が出るものでもない。

懐かしいC-C-Bのピンクの人。シンバルはアコースティックだったんやね

しかも高い方(40〜50万円の)はメッシュパッドだったけど、安い方はゴムパッドでかなりうるさい。
それが昨今は5万円以下でメッシュパッドなんですよ。
Alesisというブランド自体聞いたことがなかったけど電子楽器界隈ではメジャーらしい。すなわち怪しい中国製ではない。

更に激安2万円台のキットもあったけどキックペダルがただのボタン式だったりするので、ちゃんとビーターのある生ドラムと同じ構造が良かったため、ワンランク上のこれを買うことにしました。

安い電子ドラムはキックペダルがボタン式。  ちゃんとしてるヤツはこう。

尚、いきなり電子ドラムを買った理由は会社の部活に入ったから。
あるとき同じ職場のギター担当から「ドラム担当に欠員が出たからやらへん?」と誘われまして、別にそれまでドラムが得意だとかそんな話をした記憶はないのですが、たまたま何かの会話のときに以前ドラムを習ったことがある的なことを言ったのかも知れん。
まあ仮入部(本担当が来るまでの穴埋め)としてなら別に良いでっせ、とテキトーに決めました。
ちなみに今はコロナ禍でまったく出来てませんが、当時は毎月スタジオ練習をしていて他のメンバーと初顔合わせまで1か月あり、やるといった手前ど下手を披露する訳にもいかんので練習するために買いました。

そもそも習ったといっても15年くらい前の僅か数ヶ月であり、行きつけのJAZZ BARに出入りしていたプロドラマーの個人レッスンということで口車に乗せられて始めたものの、12000円の月謝は当時の自分には高すぎ(一人暮らしを始めたばかり+バイクローンがきつかった)すぐにやめる羽目になった程度のものです。
もちろん短期間でもプロに習ったなりの成果はありましたが、その時初めて生ドラムを触ったくらいな初心者だったので、今でも練習なしにホイホイ叩けるようなものじゃない。
ちなみに電子ドラム購入当初はPCに繋がることも知らず、ドラム内蔵音源だけで練習してました。

それから1年強スタジオ練習が続き、練習風景の動画公開やライブ演奏も1回やって、さらにレコーディングなんて話も出た頃が2020年の春。
新型コロナ緊急事態宣言が発令される少し前にスタジオ練習は自粛となり、さあどうしようとなりました。
とりあえずLINEでの連絡とZOOM会議を毎月やることになったのですが、当然会話は出来ても練習は出来ない。
リモートでライブ練習は出来ないのか? などを検討しつつ、各々が演奏した動画をミックスして1曲作ったらうまいこと行くんちゃう? という話が出てとりあえず自分のドラムパートとギター担当の動画を撮ってくっつけてみたら、案外うまくハーモニーしてるじゃないですか。
当時は動画編集も素人だったので、触ったことのあるiMovie(Macに無料で付いてる)を使いましたが、iMovieでは動画を2つまでしか並べられないので、他に使える無料の動画編集アプリを探す(当時は一旦ShotCutに落ち着きました)などの紆余曲折はあったものの、ドラム、エレキギター、ベース、ボーカルx2をくっつけて動画を作ることに成功し、社内で披露したところそれなりに好評を得ました。

当面はこの手法で動画を作るという方向性が決まったので、それからは数ヶ月に1本新PVを出すというのが部活の目標となり、自分としてはスタジオ練習よりも動画撮影でリテイクし放題の方が性に合っている上、動画編集も曲のタイミング調整とかのちまちま作業が好きなジャンルなので、楽しくやってました。
(しかも動画なら速すぎてついていけない曲でも、スローで叩いて編集で早送りも可能だし)
ちなみに2本目からは、DavinciResolveというこれまた無料なのに超高機能な動画編集アプリに切り替えてます。
ただ、4〜5本作った段階でもまだ「ミキシング」という概念は理解しておらず、撮った動画と音声をただくっつけてるだけに過ぎませんでした。

DavinciResolve。ハリウッドでも使用されているプロユースの動画編集アプリとのこと

まだ1本目を作る前の話に戻りますが、最初は電子ドラムをPCに繋いでおらず、いざ演奏動画を撮ろうとなるとどうにかして電子ドラムの出力を録音しないといけません。(この時点でまだMIDI楽器だと気づいてない)
最初は電子ドラムの内蔵音源をLINE出力でPCに取り込めないかと考えた訳ですが、よく見てみるとこのドラムにはUSBやらMIDI出力やら、使ったことのない端子が付いてる。
MIDI出力端子は専用のオーディオインターフェースがないと接続出来ないが、USBならPCに直に挿さるんじゃ?
ただ、USBから出ているのはオーディオ出力ではなくMIDI信号なので、それをPC側で受け取るにはDAWと呼ばれるDTMのアプリが必要。
で、CakeWalkとかの無料DAWを落としてきて試した訳ですが、入力の遅延が発生しうまくいかない。
やってみれば分かりますが、MP3とかの模範演奏に合わせてドラムを叩くと0.2秒くらい遅れて鳴るので入力された音を聴きながら叩くことがまったく出来ない。

調べると、WindowsはMacと違いオーディオドライバが古い構造なので、ASIOドライバというものがないと遅延を解消できないらしい。
ところがAlesisのサイトを見ても電子ドラムのドライバなどというものは出てこない。
ドライバのない楽器やマイク音声でも遅延をなくせる「ASIO4ALL」という特殊ドライバがあることを知りましたが、これを入れてもAlesisには効果がない。
ということはWindowsではダメだ。やっぱりMacだ。
案の定、MacBookに電子ドラムをUSBで直結し、これまた無料で付いてくるDAW、GarageBandに入力してみると・・・まったく遅延なくドラムの音が鳴りました。
やっぱりこういうクリエイティブ作業にMacが重要なのは今も変わらないのね。思い知ったわ。

GarageBandでのドラムトラック制作の様子。

しかしDAWの基本も知らない(手で打ち込みすらやったことがない)ので、叩いて入力されたMIDI信号をそのまま音声ファイルにして動画に取り込んでましたが、調べるとドラムの各パート(スネア、キック、ハイハットなど)でトラックを分けて別々のエフェクトを掛ける方が良いらしい。
それにMIDI信号を記録したスコア(MIDIノート)の手修正もするらしい。
GarageBandは本格的DAWじゃないので(所詮無料アプリだし)そんなややこしいことは出来ないのではと思ってましたが、やってみると案外できる模様。
トラックを分けて作成し割り当てたいパートだけが入力されるように設定すると、エフェクト(音量調整やイコライザー(EQ)など)が別々にかけられ、より音像がリアルになりました。
しかし、DAWを理解するにつれGarageBandではやれることが限られていることも分かってきました。

そんな頃、ギター担当の人がついにオーディオインターフェースを買いました。
それまでは生音(ギターアンプからの音をエアチェックしてた)だったのを、PCに取り込み出来るようになったのです。
買ったのがSteinbergのインターフェース。そしてそれには同社謹製のDAW「Cubase AI」が付いてきたそうです。
自分もCubaseという名前は聞いたことはありますが、CakeWalkやGarageBandみたいに無料じゃないので触ったことはなし。

Steinberg UR22C。自分は買ってません

なんせ読み方が分からんので勝手にクーバスと呼んでたレベル。(正しくはキューベースだそうな)
ちょうどGarageBandに物足りなさを感じていたところだったので、試しに体験版を入れてみることにしました。
Cubaseの最下限ランク、Elementsの体験版。
しかしここで久々に思い知りました、専門系アプリの面倒臭さを。
ついぞここ10年以上、下手すると20年くらい、こういう導入のハードルが高いアプリケーションを入れた覚えがありません。
(最近ではアングラに近いアプリでも導入が超簡単なのが多い)

有料アプリなら・・・という淡い期待を抱いて、まずはWindows版を入れたが残念ながら遅延問題は変わらないので即Macに切り替えようとした訳ですが、その移行作業に手間取りました。(というか失敗した)
同じアカウントでWin版とMac版の両方は動かせないので、公式手順どおりにWin版を削除してMacに移行しようとしただけなのに。
何度トライしてもMac側で再アクティベート出来なかったため、面倒になって別アカウントを作りました。
無料体験版なのにアクティベート制限が厳しすぎないか。(ちなみに体験版はElementsと最高峰のProだけで、あまつさえProはUSBドングルがないとインスコ出来ない)
無料だから複アカ作れるけど有料版だったらそうはいかん訳で。
で、2日かかってようやくMacにCubaseを入れた訳ですが、今度は音が全く鳴らない。
Win版は遅延はあるものの割とあっさり音は出たのに、Mac版はかたくなに音が出ない。
「Cubase 音が出ない」で検索すると腐るほどヒットするサイトを見てみましたが、残念ながら役に立たない。
で、いろいろやってるウチにMP3の模範演奏トラックは鳴るようになりましたが、肝心のドラムトラックが鳴らない。
そもそも出力先に内蔵音源がなく、Alesisしか選べない。
試しにその状態でドラムトラックを録音してみるとMIDI信号は記録出来て、再生してみるとAlesisに繋いだヘッドフォンからは聴こえる。
だがそのトラックを音声ファイルに出力しても無音。
おそらくAlesisの音源を使用して音が鳴っているので当然と言えば当然。
ここで少し諦めかけましたが、もう少し粘って調べた結果、作るトラックを間違っていたことが分かりました。

最初に作ったのは「MIDIトラック」。
MIDI楽器を繋いで録音するトラックだから当然MIDIトラックだろ!?
違ったんです。(DTMって難しいよね・・・)
正解はInstrumentsトラック。
Instrumentsというのが、DAWの内蔵音源のことだそうです。(他にもいろんな種類のトラックがあるがまだ意味不明)
しかししかし、Instrumentsトラックを作れば良いことが分かったけれどもそれだけでは音が鳴らない。
Instrumentsのプラグインを入れないといけないんですよ。
プラグイン、当たり前に聞く言葉ですが、DAWはこれがないと何も出来ない。
普通は拡張機能とかに使われるものだと思いますが、DAWの場合はそうじゃない模様。
(CakeWalkやGarageBandでは標準の内蔵音源はプラグインなしで鳴るのに)

無料体験版にもプラグインは付いていて、Instrumentsプラグインも2つあります。
その内、ドラムに特化したのがGroove Agent SEというInstrumentsらしい。
早速これをインストールします。(インストール自体はアシスタントアプリで簡単に出来る)
さすがにゲームのMODみたいに特定の形式のファイルを特定のフォルダに入れないといけないみたいな面倒臭さはない。
そしたらやっと、Instrumentsトラックからドラム音源を選択できるようになりました。
画面でパッドをクリックして音を試して好きなドラムキットを選択してからAlesisのパッドを叩いてみると・・・ついにCubaseからドラムの音が(もちろん遅延なく)鳴るようになりました。
やっとGarageBandと同じレベルにたどり着いた。

もちろんGarageBandと同じレベルに過ぎないならCubaseを使う意味はない訳ですが、そこはそれ、やはり本格派DAW。
例えばシンバルチョークが効くこと。(シンバルを叩いたあと指で握ると音がミュートされる)
せっかくAlesisにはチョーク機能があるのに、GarageBandでは機能しなかったのです。
標準のGroove Agent SEですら事細かに設定変更やエフェクトが出来るので、有料Instruments入れれば恐ろしく専門的なチューニングも可能になる。
(タイコの革の張り具合や、スティックの素材まで変更出来て音質を変えられるものもあるらしい)
更にはエフェクトのみのプラグインもあり、有名なエフェクタやEQのエミュレータみたいな画面でリアルな音響カスタマイズが出来るらしい。
導入に面倒な部分はあるものの、プロユースツールの凄さを垣間見ることが出来ました。
最安のElementsでこれなら、最上級のProは一体・・・

Elementsの有料版は機能制限が多すぎて使い物にならず、AIはギリOKだが単体販売がない(インターフェース付属専用グレード)。
それなりに使いこなしたいなら中間グレードのArtistか、最上位のProということらしい。
Proはホントにプロレベルの機能だが58000円と高価なので(今時サブスク型が多い中で買い切り型なら安い方かも知れんが)、しばらく悩んだ挙句28000円のArtistを買いました。
ちなみに買ったのはVersion11のパッケージ版ですが、コードをアクティベートすると自動的に最新版の12に切り替わりました。
12を買うと30000円くらいするので、ちょっと得しました。
これでついにDTMerの仲間入りか。


ちなみにAlesisも物理アップデートしました。
3タム・2シンバルだったのを、4タム・3シンバルに拡張しました。
ぶっちゃけ、タムは4つも要らんだろと思うのですが、シンバルは2つでは足りません。
ようするにクラッシュ・ライド1枚ずつがクラッシュ2枚・ライド1枚になるので、演奏の幅が広がります。
拡張キットにタムも付いてくるので一応増設しましたが、まあ1万円程度で拡張出来て良い買い物でした。
(クラッシュが足りないことは買ってしばらくして気づいたが、当時は拡張キットが売ってなかった)
 
 

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